🌈ひとりでアウェー遠征に出かけるJサポ女子が仕上がるまでのお話(1)

「彼女がスポーツ観戦についてきてくれない」

「彼女がサッカー好きという趣味を理解してくれない」

「結婚したらお小遣いの関係もあり、近場であってもスタジアムに行けなくなった。遠征なんてもってのほか」

「子どもが産まれたら、嫁の家族の目もあって、休日は家族で過ごさねばならず、土日のどちらか片方に、たった2時間程度のテレビ観戦の時間も許されないような空気感がつらい」

スマホで速報チェックもできない」

 

このような声は、スポーツ観戦仲間やその界隈の男性から頻繁に聞かれるし、SNSなどでも散見されます。

「スポーツ観戦」を別のものにたとえると、もっともっと増えます。

「アイドル」「クルマ」「アニメ」「プラモデル」etc……。

 

このような声は、なぜだか男性からよく聞かれます。

「どうしたら彼女(または奥さん)に理解してもらえるのか?」

 

答えは簡単です。

「理解してくれる彼女をつくればいい」のです。

からしたら、なぜそうしないのか、そっちのほうが疑問です。

あるいは、なぜそんな人と結婚してしまったのか。

気づかなかったの?

途中で豹変した?

それとも、最初に約束しなかった?

腹くくるか別れるしかないのでは?

 

私は逆に質問がしたい。

こんなに趣味に理解のある女が求められていて、私ならそこそこ許容できるのに、なぜ私は彼氏ができないのか?

(たぶん何かどうしようもない他の事情があるのでしょう……自己解決……)

 

とはいえ、このような答えでは、男性陣の期待に応えられませんし、この記事を書く意味もありませんので、「なぜ私が一人で日帰り遠征するまでになってしまったのか」についてつらつらと書いてゆこうと思います。

どうしたらこういう女が仕上がるのかの参考になり、みなさまのスポーツ観戦ライフがより楽しいものになりますようお手伝いできれば幸いです。



■本記事のキーポイント

 

・「Jリーグ観戦」を主とします。

・私にはもともとプロ野球・社会人野球好き、しかも現地観戦好きという基礎があります。

・野球との対比が多いため、野球アレルギー保持者には受け付けない記事かもしれません。

・女にしてはたぶん多趣味です。

・出来事をがっつり書くと年齢がピンポイントでバレるので、ところどころぼんやりごまかして書いています。



■初めてのサッカー観戦

 

初めてJリーグを現地で観戦したのは、J2の試合だった。

「それを見てレポートを書かなければ単位が取れない」という理由で見に行ったのだが、当時、サッカーについて知っていることといえば「ゴールにボールをたくさん入れたほうが勝ち」「線から出たらダメ(バレーボール的知識)」「GKはユニが違う」程度のものだった。

圧倒的野球派であることと、身近にサッカーチームやサッカーのスタジアムがなかったというのも大きな理由だと思う。

このあたりについてはまた別途詳述しようと思う。

 

人名もルールも、なにもかもわからないまま、スポーツ新聞などの記事をパクって、レポートはなんとか提出した。

「野球好き」という地盤があったため、チーム名くらいは知っていたが、「J2」がどういうものかもわからず、「昇格」できるなんていうことは知らない。

(J2はJ2というくくりのなかで闘うものだと思ってた)

用語もわからない。

「ゴールの“柱”と“梁”」

「サイドってどっちからみてサイド? メインスタンドがメインなんだったら、それぞれのゴールの後ろじゃないの?」

 

サッカー好きな人はよく「オフサイドさえわかってればなんとかなるよ」と言うが、素人を舐めないでいただきたい。

それ以前の問題が山積なのだ。

 

「ポジション」もまあ、よくわからない。

これはいまだによくわかってはいないが。

野球やバレーボールみたいに、じっとしていてくれないからだ。

20人の選手が入り乱れる中、自分の応援しているチームの選手はだんだんわかってくるが、年2回しか対戦しない、相手チームの選手のことはまるでわからない。

野球なら140試合とかするからだんだん特徴もつかめるけど。

 

レンタル移籍?

何?

都市対抗野球の補強選手みたいな?

移籍も多すぎてまったく覚えられない。

「イケメン選手特集」を見ても全然好みじゃない。

(これはたぶん、みんなと趣味が違いすぎる私の問題)

だから、顔でも選べない。

お手上げにもほどがある。

 

せっかく「初観戦」の機会を得たものの、教えてくれる人もいないまま、サッカーについて詳しく知ることもなく数年が過ぎたのだった。

 

☆POINT

サッカー素人を巻き込むには、その人に楽しく理解してもらえるようなたとえを使うなど、丁寧に教えよう。

素人は、こちらの想像以上になにも知らないのである。



■初めてのJ1観戦

 

「野球好きで知り合った彼氏(サッカーもまあそこそこ好き)の友だちがサッカー好き(野球もまあそこそこ好き)」というご縁に恵まれたのが転機だった。

ふとしたことがきっかけとなり、私も連れて行ってもらえることになった。

等々力陸上競技場

川崎フロンターレの試合である。

 

その日の試合のことなんてもちろん何も覚えてはいない。

ただ、「スタジアムに行く」のは好きだったので、そのことはすごい楽しかった。

 

とくに、終わってから飲みに行ったのが楽しかった。

2人の話はまるでわからなかったが、2人が楽しそうにしているのを見て、私も楽しかった。

負けてもひたすら落ち込むだけで、荒れなかったからかもしれない。

そんなことが数回続いた。

 

☆POINT

絶対に荒れてはならない。

どんなにつらくても、「一緒に行くサッカー観戦は楽しい」という空気作りをすること。

難しい話は、サポ仲間同士でこっそりやろう。



■魔の25分

 

初めて等々力に行ったあの日から、いまでも変わらず訪れる「魔の25分」。

私は大体、どんな試合でも、25分くらいのところでいったん飽きる。

時計を見ると、だいたい25分経過したところなのだ。

これは、「後半開始25分」では訪れない。

必ず「前半の25分」なのだ。

この癖はもうなおらないものだろうと諦めている。

 

開始から25分とは、どういう時間帯か。

それは、「野球の1回裏が終わるころ」である。

ここでいったん休まないと、気がもたない。

一応応援は続けるが、実はこっそり一息ついている。

なんなら散歩に出かけたいくらいだ。

(一緒に行ってくれている皆様ごめんなさい……)

 

前述の2人のよかったところといえば、飽きて散歩に行く私を放っておいてくれたところだ。

試合中のため、売店は空いているので、ほしいものはすぐに買える。

ソフトクリームを舐めながら、コンコースをぐるりと散歩する。

ユニフォームやグッズを身につけていない私は、自由席券で行けるところには、たいていどこまででも行けた。

ときどき、立ち見できそうなところから、知ったふうに試合を見おろす。

コンクリートを触って歩く。

あ、壁の素材が変わった、とか、そういうことを考えながら(なんのオタクだ)。

 

45分経ってしまうと人が押し寄せるのはわかっていたので、その前にトイレを済ませ、席に戻る。

2人はそれと入れ替わりに、45分経ったところでトイレに走る。

たまに、スタグルを買ってきてくれたりする。

それだけで私は後半45分、今度は座って見ていられるのだった。

 

☆POINT

スタジアムの楽しみ方は人それぞれ。

押しつけず、「楽しみ」を見つけてもらえるようにしよう。

ただし、観戦ルールやマナーについては教育すること。

「相手チームのカラーの服を着ない」など。

これもユニ着用の押しつけや「身の危険」などの脅しを使わず、「みんなで同じ色の服を着たほうがあとでニュースとかで見ても見映えがいい」など、言葉を工夫すること。



■選手にハマる

 

私にとって等々力は、特別な場所である。

帰り道、行こうとした駅ではない駅につくこともしばしば。

毎回毎回迷子になるのも良い思い出。

いろいろなイベントをやっていたり、売店もいろいろあって、食べ歩きも楽しい。

それになにより、一番最初に「なんだあいつヤバい!」と思った選手を見つけたチームが、フロンターレだった。

またあの選手を見たい。

ただ、まだ一人で行く気にはなれなかったので、連れて行ってもらうしかなかった。

それに、等々力へは、年に1回しか行くことができなかった。

なぜなら、私をスタジアムに連れて行ってくれてた2人は、東海地区出身で「グランパスサポーター」だったのだ。

カップ戦や天皇杯は必ず当たるものではないので、基本的に「年1回」しか行けない。

それはとてももどかしいものだった。

 

最初の頃からかかさず持って行っていたものがある。

それは、一眼レフカメラだ。

いまみたいにカメラ女子が増える前……。

そもそもスタジアムに女子自体が少なかったころ。

女子トイレもとても空いていたころである。

野球なら初めて見る投手でもちょっと見ればリリースポイントはわかるし、ミートの瞬間にシャッターを切るのもなんとなくできる。

「次は1球はずすだろうからカメラ構えなくていいかな」とか。

ただ、サッカーとなると、まったくわからない。

高く上に上がっただけかと思いきや、実はこっちに向かってきていたり、前でなく横にぽーんと蹴ったり。

 

乱視のせいもあり、夜の試合だと、ボールが3つくらいに分かれて見えることもあった(これは私の問題だが…)。

それから、「サッカーは前に走ってゴールにボールをたくさん入れたら勝ち」ということだけは理解していた私からしたら、「なんで後ろに蹴るの? 後ろに蹴りすぎて楢﨑さんのとこまで戻っちゃうのなんで?」というのが理解できず、全然写真が撮れなかった。

後ろに蹴りすぎる問題については実はいまだに解決はしていない。

 

写真が撮れないのが悔しかった。

なんとかして、どうにかして撮れないものか。

選手名鑑を眺めながら、私はある選手に目がいった。

「この選手を追おう」

完全に顔で決めたその選手が、毎試合出る選手ではないのを知ったのは、数試合見てからのことだった。

ピッチ内に集中していない私は、アップしている選手を眺めたりすることも多かった。

このあたりの癖は野球も同様で、ブルペンむき出しの球場ではブルペンを、試合途中に花火が打ち上がる球場では、ベンチから出てきて花火を眺める選手を撮るのが好きだったりする。

 

「この選手を狙って撮ろう」と決めたその行動が、結果的に「サッカーを知る」ことに繋がった。

自ら編み出した奇跡とさえ思う。

そうか、そのポジションの選手はこう動くのか!

利き足というものがあるのか!

(選手名鑑は顔しか見てなかった)

(よく考えてみたら自分にも利き足あるよね)

 

そのうちに、その選手が出ていないときに追う選手を決めるようになり、だいたいのスタメンがわかってきた。

それぞれの動く場所や得意な場所、特徴がわかるようになってきた。

あの選手は足が速い。

あの選手はよく見てる……というか見てないのに見えてるみたいにパスをだす。

あのDF、でかすぎない? いまでかすぎてシュート防げた感じだよね??

 

1人の選手に注目をしたところから、その選手にかかわる他の選手やチームのことが見えてきた。

好きになると「知りたい欲」が出てくる。

きっかけって、そんなもの。

 

☆POINT

「箱推し」ではなく「単推し」も認めよう。

イケメン目当てだっていいじゃない。



長くなったのでいったん切ります……。

🌈ひとりでアウェー遠征に出かけるJサポ女子が仕上がるまでのお話(2)

に続きます……。

そのうち書きます……。

そのうち……。